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カブト・クワガタに関するHPは、世に星の数ほどあります。外国産のカブクワ飼育が主体のものであったり、国産の採集記が中心のものであったり、とても専門的なものから、初心者向けに丁寧に解説されたものまで、そのどれもが多くの研鑚を重ねた素晴らしい内容のものばかりですよね。
これら諸先輩方の実績を前に、私なぞか目新しいコンテンツを公開できるはずもありません。
おそらくはとても稚拙で陳腐なものになることでしょう。
でもきっと、初心者だからこそ、同じように他愛のないことに疑問を持つパパやママに届けられるものがあるはず。私が紆余曲折の末にようやく見つけつつあるものへの近道を伝えること位なら出来るんじゃないか?そう考えて、この度HP開設の決心をしました。

子供がカブトムシやクワガタを嬉々として飼育しているのを見ると、誰もが一度は「野生のカブトムシやクワガタを採らせてあげたい」と考えるものですよね。ある人にとっては自分の幼少時代のノスタルジーから。そしてある人にとっては自分自身も経験したことの無い採集への、憧れに近い気持ちから。。。

色々なHPの採集記を眺めていると、樹液に群がるカブトムシの写真とともに「カブトしかいなかった」「ノコとコクワとカブトだけ」なんてコメントがされてたりして、心の底で「カブト『しか』ぁ〜!?ノコ『だけ』ぇ〜!?それで十分じゃない!もったいないこと云うとバチが当るぞ!」と叫びたくなる時があるのではないでしょうか(笑)?

多くのHP作者が「カブクワは家のすぐ近くの雑木林にまだ沢山いるはず」と云っています。でも都会に住む自分の家の廻りには雑木林なんて見当たらない。けっして嘘だとは思わないけれど、所詮自分とは無縁のマニアックな世界の話なんだと諦めているパパやママが多いのではないかと思います。

でもね、例え東京のド真ん中に住んでいても、車で長くて1時間、上手くすれば30〜40分でそんなカブクワの楽園にたどり付く事が出来るんですよ。
このHPには、雑木林がどこにあるのかさえ分からない都会派のパパやママのための手引きを用意したつもりです。そして「フィールドノート」には、カブクワに劣らぬ魅力を持った生き物たちの写真をできるだけ多く載せることで、四季折々の雑木林で過ごす楽しみを伝えて行きたいと考えています。

今度の週末、家族とブラリと車に乗って、見かけた林に踏み込んでみませんか。
どんな季節だって大丈夫。雑木林はその時々の魅力的な姿でご家族を迎えてくれます。
「カブクワを捕まえる」ってことだけに夢中になるのではなく、雑木林に住む草や木や花や虫など、小さな生き物たちの姿を楽しんでいるうちに、きっとカブクワの好みそうなクヌギやコナラの樹にに巡り会えるはず。

そして夏の夜、子供と一緒にそんな樹のもとに行ってみましょう。

ほら、図鑑やHPで見た憧れの光景が、あなた目の前に広がっているはずです。
そうしてほら、あなたの小さな宝物たちの瞳はこんなにも輝いている。

ごく普通のパパが、自分の庇護の下にある子供たちに伝えてやれるものはそれほど多くはないかも知れません。ためらっているうちに子供たちはどんどん大きくなって、いつかは私たちの元を離れてしまうことでしょう。

今、健やかな寝息を立てている小さき者へ ――いつか君たちが大人になった時、
パパと過ごした雑木林の遊歩道の、小さな命のきらめきをどうか、思い起こしてくれますように。

2005年3月 Byもん
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