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生態からみた雑木林 陽樹とは?陰樹とは? 光合成と呼吸 広葉樹?針葉樹? 落葉樹?常緑樹?
 
 
【はじめに】

辞書を引くと、『雑木』とは「木材としての用材にならない雑多な木」であり、『雑木林』とは「色々な木が混じって生えている林」と出ています。「広葉樹」という言葉さえ出てはこないし、もちろん「カブトムシやクワガタムシの生息する命の泉」なんて説明は間違っても出て来ません(^^ゞ。

でも私たちが「雑木林」からイメージするのは、早春の可憐な花であり、新緑であり、木洩れ日であり、虫捕り、落ち葉、そして木枯らしなどではないでしょうか。

例え色々な種類の木が生えていたとしても極寒の地に居並ぶ凛とした針葉樹林ではなく、手付かずの大地を覆う神秘のブナ林でもなく、荘厳な鎮守の森でもなければ手入れの行き届いた北山の杉でもない。
「雑木林」は人の暮らしのすぐ隣にある、どこか優しい『落葉広葉樹の林』として思い描かれるのだろうと思います。

そもそも「雑」の字には「整理されていない・色々な」と云う意味と「役に立たない」と云う意味があるように思えますが、雑木林は正に「(ヒノキやスギなどのように)建築材としての用を成さない、色々な種類の木が生えている林」ということになるのでしょう。
本当に役に立たない木の生えた林なのでしょうか?それなら何故、それらは人里近くにあるのでしょう?
そもそも何故、それらの木の大半が「落葉広葉樹」なのか?
そしてさりげなく使われている「色々な種類の」が持つ意味は?

雑木林を考えるとき、ひとつには人の暮らしとのかかわりを紐解く必要があります。そしてもうひとつが植物の生態からのアプローチ。

ここでは雑木林を構成する木々を、植物の生態の側面から考えてみたいと思います。
 
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